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第9回「留学していなければ今の自分はいない」中坊壮介(プロダクトデザイナー)[後編]

「留学していなければ今の自分はいない」中坊壮介(プロダクトデザイナー)[後編]


ブリティッシュ・カウンシルの「スペシャルトーク」。
第9回目のゲストは、前回につづいてプロダクトデザイナーの中坊壮介さんです。現在、ジャスパー・モリソンのロンドンオフィスに勤められている中坊さんに、英国への留学経験について、デザインについて、仕事観について、幅広く伺います。


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帰国後の仕事

--RCAに在籍中の期間、就職に向けての活動はされていたんでしょうか?

中坊壮介さん(以下、N):その後卒業したらどうするかということはとりあえず考えないで、とにかく制作することに必死でしたね。本来は卒業制作の段階で就職のことを考えるべきだったんですけど、そんな時間もなく、とにかく良い作品を作り出そうとしていました。それが将来の仕事に繋がるという前例も聞いていたんで、とにかく結果が後からついてくるものだと信じて制作に励みましたね。
態勢を整えてから就職活動をしようと、一度日本に帰って、もう一回イギリスや他の英語圏の国にポートフォリオをこっちからどんどん送ることにしました。でも、声をかけてくれる方もおられたんですが、ビザの問題などもあって結局イギリスで就職はできなかったんですよ。
就職活動していると、3Dのソフトがデザイナーにとっては必須だということがだんだんと分かってきました。自分はどちらかというとモデルを削ったり、手で何か作ったり、そういう手法でずっとやっていたのでソフトには疎かったんです。当時はそれもあまり問題ないぐらいに思っていたんですよ。少なくともRCAでは手を動かすということが、すなわち自分で何かを作れるということがすごく大切にされていました。でも、いざ就職活動となると、必須の条件としてエイリアスというソフトが使えるかどうかというのが当たり前のように書かれていて、これではちょっとまずいと思って、ソフトウェアの扱いを教えてくれる所を見つけて、集中講義を受けに行ったんです。
そこの担当者が無印(株式会社良品計画)の方とお知り合いで、僕がRCA時代に無印のコンペで賞をもらったこともあって「紹介してあげるよ」って言ってくれたんです。そしてフリーランスのデザイナーとしてプレゼンする機会をもらい、それがきっかけでフルタイムで働く事に繋がりました。

--無印に入社された中坊さんのお仕事についてお聞かせください。

N:生活雑貨部という部署がありまして、ペンケースから家具まで、この部署で担当するものは基本的に全部やりましたね。仕事は忙しかったんですが、本当に良い経験をさせていただきました。僕が出来ようが出来まいが、出来るという結果を出すことが必要とされましたね。
本当に、無印は僕を育ててくれたと思っています。


memo
「memo」付箋のような小物入れ。 2009年


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