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【妹沢奈美のwe love UK music】英国音楽 現地速報レポート その2

 音楽業界の不況が世界的に叫ばれていますが、街に出る限り、レコード店などはどちらかというと状況が落ち着いている気がしました。しかも、ロンドンのタウン情報雑誌など読むとやはり毎晩いくつも楽しそうなイベントやライヴがあり、この街に住んでいる人が改めて羨ましくなるほどです。

roughtrade_600.jpg むしろレコード店そのものに関しては、約1年半前のリーマン・ショックのすぐ後に、ばたばたと店舗閉鎖や業務縮小があったように感じました。ですから、去年英国に行った際はお店が減った印象がありましたが、今はそれがひと段落して残るべきものが残り、その中でどういう風に盛り上げていこうかという、前向きな気分が伝わってきました。

 たとえば今、ハイ・ストリートにある大きなレコード店では、CDのみならず映画や音楽のDVDから、ゲーム、書籍までを網羅した品ぞろえのところが多くなっています。 これは、カルチャーを総合的に俯瞰できるという意味で、興味深く感じました。それぞれのジャンルで人気のある商品のチャートが出ていますから、今、何が流行しているのかをつかむことができる。そういう、「流行」のありかとして音楽のみならず様々な情報を入手することのできるプラットホーム的な役割を、レコード店がになってきているのでしょう。

 一方で、マニアックな品ぞろえの小さなレコード店たちも、盛況でした。これは、自分が何を欲しいか、どういう種類の音楽が好きなのかを見極めることのできる音楽ファンが、決して減ってはいないことの証かも、と。海賊ダウンロードなどで音楽業界全体の収入減が叫ばれて久しいですが、一方で7インチシングルの販売や、その店独自のオリジナルの付録(ボーナスCDなど)をつけることで、レコード店としての付加価値がしっかり確立されています。

 流行を知りたいか、それともマニアックに欲しかったものを探すか。この二極化は、もしかしたら音楽シーンや業界にいい影響をもたらすかも。どちらにせよ、不況が叫ばれて久しい音楽シーンの未来が明るいものであればと、祈らずにはいられません。

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